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インターホンでドアとエレベーターの両方を開けられる?

制御盤の入力に配線する、住戸ごとに仮想カードを送る、クラウドAPIを使う。エレベーターの階床を安全に開放する方法も紹介します。
2026年9月24日 連携
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インターホンで解錠された後、訪問先の階床ボタンが有効になったマンションのエレベーターに乗り込む来訪者。

結論: はい。接続方法は主に3つあります。インターホンのリレーを入退室管理の入力に配線する、Wiegandで住戸ごとの「仮想カード」を送る、またはインターホンから入退室管理システムのクラウドAPIを呼び出す方法です。いずれの場合も、ドアと階床の制御は入退室管理システムが担い、すべての解錠を記録します。

ポイント

  • 入退室管理システム(ACS)を「正」とします。インターホンは解錠を要求するだけで、実行と記録はACSが行います。
  • 住戸ごとのID(住戸単位の仮想カードやユーザー)があれば、「インターホン」が開けたという事実だけでなく、どの居住者が入館を許可したかが分かります。
  • エレベーターの階床開放は、インターホンからの追加配線ではなく、ACSのアクセスレベルとして設定するのが最適です。
  • 階床ロックアウト用リレーは通常、故障時に階床が開放されるよう配線します。また、ロックアウトが消防運転(火災時管制)を妨げることがあってはなりません。
  • ACSにクラウドAPIがあれば(例:PDKやBrivo)、ドアに追加配線をせずに連携できます。

4ステップでわかる仕組み

  1. 来訪者がエントランスから住戸を呼び出します(パネル、タブレット、QRコード)。
  2. 居住者が応答し、解錠をタップします。
  3. インターホンがACSにアクセス許可を要求します。方法はリレー入力、Wiegandのカード番号、API呼び出しのいずれかです。
  4. ACSがドアを解錠し、エレベーターのある建物では居住者の階床を一定時間有効にしたうえで、イベントを記録します。

課題:システムは2つ、ドアは1つ

米国やカナダの多くの建物では、インターホン(カナダの多くの地域では「enterphone」と呼ばれます)と、別系統のカード式入退室管理システムが併存しています。最も単純な方法で接続すると、インターホンが電気錠を直接動かすことになり、次の3つの問題が生じます。

  • 役に立つ監査ログが残らない。ACSには何も記録されないか、住戸情報のない「インターホン」による解錠としか記録されません。
  • セキュリティ上の穴。解錠用の配線やリレーに屋外側から触れられる場合、短絡させて両方のシステムを迂回できてしまいます。
  • エレベーターがロックされたまま。来訪者はロビーのドアを通れても、招かれた階に行けません。

方法1:無電圧接点をACSの入力へ

どんな方法?インターホンの解錠リレー(無電圧接点)を、錠に直接つなぐのではなく、入退室管理の制御盤の入力に配線します。

ACSはその入力を「正面玄関を解錠」に割り当て、自身の解錠時間を適用します。インターホンは短いパルスを送るだけなので、インターホン側のリレータイマーとACS側の解錠タイマーが競合しません。

  • 向いているケース:既存のインターホンに遠隔解錠を追加する場合。
  • 監査ログ:通常は「インターホン解錠」という1種類のイベントのみ。インターホンから開いたことは分かりますが、どの住戸が開けたかは分かりません。
  • 注意点:リレーと配線は施錠された筐体の中に置き、エントランスパネルには絶対に置かないこと。

方法2:住戸ごとのWiegand「仮想カード」

Wiegandとは?Wiegandは、カードリーダーがカード番号を入退室管理の制御盤に送るために長年使われてきた配線規格です(HID: Understanding card formats)。多くのインターホンは、標準機能または追加モジュールでWiegand出力に対応しています(2N: Wiegand interface overview)。

この構成では、インターホンがカードリーダーのように振る舞います。各住戸には部屋番号と同じカード番号を割り当てます(1003号室 → カード1003)。ACSではそのカードを「インターホン – 1003号室」のようなユーザーに紐づけ、正面玄関と10階へのアクセスレベルを与えます。

  • うまくいく理由:両方のログに、どの住戸が来訪者を通したかが残ります。入居者が退去しても「1003号室」のIDは次の入居者にそのまま使えるため、ACS側の変更は不要です。
  • エレベーターも自然に連動:ACSのアクセスレベルなので、同じイベントで正しい階床を有効にできます。
  • 注意点:仮想カードの番号が実際のカードと重複しないよう、専用のファシリティコードや番号帯を決めておきましょう。

方法3:クラウド/API連携(DoorViの方式)

どんな方法?配線の代わりに、インターホンのプラットフォームが入退室管理プラットフォームのAPIを呼び出し、ACSはほかの認証情報や遠隔解錠と同じようにドアを解錠します。

DoorViはこの方式でPDK(ProdataKey)やBrivoと連携しています(DoorViの入退室管理連携)。PDKの場合、来訪者がDoorViのQRコードを読み取るかエントランスから呼び出し、居住者がDoorViアプリでビデオ応答して解錠をタップすると、DoorViが紐づいたPDKのドアを作動させます。訪問は日時、住戸、入館を許可した人とともに記録されます(DoorVi + PDK設定ガイド)。

  • ドアに新しい配線は不要:屋外側に操作できるものが露出しません。
  • 主導権はACSのまま:扉状態監視、扉開放放置・こじ開けアラーム、スケジュールはこれまでどおり機能します。
  • クラウドACSがない場合:DoorViは既存の錠に取り付けたネットワークリレーを制御できます(例:MQTT経由のWaveshare ESP32リレー。リレー後付けガイドを参照)。ACSのある建物では、そのリレーを電気錠に直接つながず、方法1のようにACSの入力に接続してください。

DoorViとエレベーターの階床:API経由の解錠で階床も有効になるかどうかは、ACSがそのドアや出力をエレベーターのアクセスレベルにどう割り当てているかによります。導入前の調査で現場ごとに確認するため、ここで一律の約束はしていません。

エレベーターの階床開放:一般的なやり方

階床ロックアウトとは?一般的なエレベーターの後付け工事では、各かごの行先階ボタンに直列にリレーを配線します。システムが有効な間は、正規の認証情報で有効化されるまでボタンが無効になります。

  • 故障時を想定した配線:停電や制御装置の故障時には、人が閉じ込められないよう、すべての階床が有効になるよう配線するのが一般的です。
  • 消防運転が常に最優先:入退室管理が消防隊の緊急呼び戻し運転(フェーズI)やかご内操作を妨げることがあってはなりません。設計はエレベーター業者と所轄官庁と調整してください(UpCodes: Phase I emergency recallCode Red Consultants: fire alarm interface with elevator recall)。
  • 階床を有効にする時間:来訪者はエレベーターまで歩き、かごを待つ必要があるため、ドアの解錠時間より長くします。1〜2分がよくある出発点です。実際の移動距離と待ち時間に合わせて設定してください。
  • 新しいエレベーター:最近のエレベーター制御装置の多くは、ボタンリレーの代わりにACSとの直接連携や行先予報(デスティネーション)システムとの連携に対応しています。まずエレベーターメーカーに確認しましょう。

利用の流れ(PDKと階床制御を備えた120戸の中層マンション)

来訪者

導入前: 有線パネルから呼び出してロビーを通してもらえても、エレベーターで10階のボタンを押せずに立ち往生します。

導入後: QRコードを読み取るかエントランスから呼び出し、ビデオで居住者と話して入館。かごに着くころには10階が有効になっています。

居住者

導入前: 室内の受話器で応答する必要があります。

導入後: 外出中でも呼び出しがスマートフォンに届き、ワンタップでドアを開けられます。

管理会社

導入前: ログには「インターホンがドアを開けた」としか残りません。

導入後: すべての解錠が住戸と時刻とともにDoorViとACSの両方に記録され、居住者はDoorViのダッシュボードで住戸ごとに登録されます。

初日:連携を有効にし、各住戸を割り当てます。1週間後:「誰が入れたの?」という問い合わせが減ります。1か月後:トラブルの答えは監査ログにあります。

比較

無電圧接点 → ACS入力Wiegand仮想カードクラウド/API(例:DoorVi + PDK)
新たな配線リレーから制御盤入力へWiegandケーブル+モジュールドアには不要
どの住戸が解錠したか通常は分からない分かる分かる
住戸ごとのエレベーター階床難しい可能(アクセスレベル)ACSの割り当て次第
屋外側からの攻撃リスクリレーが屋内なら低い低い最も低い
最適なケース既存インターホンを残して解錠を追加Enterphone+オンプレミスACSクラウドACS、後付け、配線なし

DoorViが最も適しているケース

  • 新たな配線なしでビデオ通話と住戸ごとのログを導入したい、PDKまたはBrivoを使っている建物。
  • 各住戸まで配線するのが現実的でない後付け案件。呼び出しは居住者のスマートフォンに届きます。
  • エントランスに操作可能な機器を置きたくない現場。入口はQRコードだけ、またはロビー内のタブレットだけにできます。
  • ACSのないドア。既存の電気錠に付けたネットワークリレーで遠隔解錠できます。

ほかの選択肢が適しているケース

  • APIのないオンプレミスACSで、エレベーターがWiegandのアクセスレベルに依存している場合は、Wiegandモジュール付きのインターホンがより直接的です。
  • 居住者が室内モニターや受話器を必要とする場合は、有線のビデオインターホンが適しています。
  • エントランスにネットワークがない場合は、POTS(アナログ電話回線)式の入館システムのほうがシンプルなことがあります。

よくある質問

入退室管理システムには、どの居住者が来訪者を通したかが記録されますか?

Wiegandの仮想カードやAPI連携なら記録されます。住戸ごとに固有のIDがあるためです。単純な無電圧接点の場合、ACSに残るのは通常、住戸の分からないインターホン解錠だけです。

インターホンの解錠タイマーとACSの解錠タイマーが競合しませんか?

インターホンが短いトリガーを送るだけで、解錠時間をACSが管理していれば競合しません。問題が起きるのは、両方の機器が錠に直接電源を供給しようとするときです。

インターホンで解錠した後、エレベーターの階床はどのくらい有効にしておくべきですか?

来訪者は歩いて移動し、かごを待つ必要があるため、ドアより長くします。1〜2分程度から始め、建物に合わせて調整してください。

停電や火災報知の際、階床ロックアウトはどうなりますか?

階床リレーは通常、故障時にすべての階床が有効になるよう配線し、消防運転は常に入退室管理より優先されなければなりません。設計はエレベーター業者に確認してください。

クラウド型インターホンは配線なしでドアを解錠できますか?

はい。DoorViとPDKやBrivoのように、ACSにクラウドAPIがあれば可能です。ACSがない場合は、既存の錠に付けたネットワークリレーが代替手段になります。

解錠リレーをエントランスパネルに設置しても安全ですか?

いいえ。リレーと錠の電源は施錠された筐体の中に置き、外から配線を短絡させられないようにしてください。

関連する質問: QRコード式ビデオインターホンは配線なしでどう動く? · 既存の門扉や錠のまま、アプリ解錠を追加できる? · ButterflyMXの代替製品は?

執筆:Sachin Gupta(DoorVi ディレクター)。稼働中の建物で、QRビデオインターホンをPDK、Brivo、リレー制御のドアに接続しています。最終更新:2026年9月24日。

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